住民運動と市民運動

1960年代になって、住民運動や市民運動という言葉が広く使われるようになりました。

どちらも自由で主体的な個人が集まって運動がなされるという特徴があり、自由と生活を守るための反権力的な運動という面でも似ているので、両者を明確に区別することは難しいようです。

共通の要求を達成し、あるいは問題を解決する目的で一定の地域住民が相互に連帯して、国や地方自治体、企業などに働きかける運動が住民運動です。

公害を発生させた企業に対して直接抗議行動をおこしたり、原子力や火力など発電所の建設を反対したり、空港や道路、埋め立てなどの開発計画の差し止めなどを要求したりなどといった課題が住民運動に多く、住民運動の出発点は反公害運動ともいえそうです。

国や地方自治体の閉ざされた行政に対し、情報を公開させ住民参加を求めるのも現在の住民運動の課題です。

市民運動は地域を越えて幅広い一般性をもった課題が中心で、差別反対や核及び核兵器反対などです。

つまり、地域社会に根ざした生活者の運動が住民運動で、地域を越えた自由で平等な市民社会や平和で健康な生活を守り要求していくのが市民運動です。

ただ、両者は重なりあう部分も多いので、同じ運動でも住民運動とも市民運動ともいえるケースがあります。